「報連相」の意味や使い方は?例文でわかりやすく解説!
ビジネスシーンにおける「報連相」とは、報告・連絡・相談の3単語を、野菜のほうれん草とかけた略語です。
コミュニケーションを円滑にして仕事を進める上で、大変重要な要素・スキルです。
ただ「報連相って、実際にどう活用すればいいんだろう…」とお悩みの方もいますよね。
今回はそんな方に向けて「報連相」の意味、例文を解説します。
「報連相」を正しく理解して使いこなせるよう、ぜひ最後までお読みください。
「報連相」の意味は?
- 読み方:ほうれんそう
- 意味:報告・連絡・相談の略語
もともとは山種証券社長の山崎富治 著の『ほうれんそうが会社を強くする』がベストセラーになることで広まりました。
報連相の要素「報告・連絡・相談」それぞれの意味は似通っています。
そのため意味をとらえ違いしてしまい、用途・目的を区別できていないケースが散見されます。厳密にわけると、以下の通りです。
英単語 | 意味 |
---|---|
報告 | 与えられた命令や指示に対して、進捗状況・結果・経過を告げ知らせること。 |
連絡 | 憶測や意見を含めず、関係者に状況報告をすること。 |
相談 | 意見を聞きたい時で判断に迷った時、上司・同僚などからアドバイスをもらうこと。 |
ビジネスにおいて報連相をする際は、報告なのか連絡なのか相談なのか、ハッキリさせてから伝えましょう。
「報連相」を使った例文3つ
仕事中でのケース
- 「あなたは報連相がなっていないため、もっと徹底しましょう」
- 「もちろんバイトでも報連相はキホンです」
- 「彼は報連相がしっかりしているから助かるね」
やはり仕事中でのコミュニケーションについて、用いられるケースが多いですね。
「報連相」の類語・類義語表現
「報連相」の類語・類義語は以下の通りです。
「確連報」
- 読み方:かくれんぼう
- 意味:確認・連絡・報告の略語
報連相と似た言葉として、「確連報(かくれんぼう)」が存在します。
確認・連絡・報告の3単語を子どもの遊びの"かくれんぼ"と掛けたものです。
報連相から相(相談)を抜いて「確認」が足されており、「確連報のほうがもっと重要なのではないか」との声も挙がっています。
というのも報連相だと「相談で解決すれば済む=相談したところで自分自身では考えない」という視点から、自律的な人材が出てこないと危惧しているからなんです。
「おひたし」
- 読み方:おひたし
- 意味:怒らない・否定しない・助ける・指示するの略語
上司側の心構えとして、報連相と似た意味の「おひたし」という造語が存在します。
「報連相」する部下・社員には、上司が「おひたし」の対応をとることで、円滑なコミュニケーション・関係性を築けますよね。
報連相ができない人材に対しては、「おひたし」で適切な対処をしていきましょう。
「報連相」の対語・対義語表現
「報連相」の対語・対義語は以下の通りです。
「沈言済」
- 読み方:ちんげんさい
- 意味:沈黙・限界まで言わない・済ませる(最後まで言わない)の略語
報連相と似た対語として、「沈言済」が存在します。
報連相は野菜のほうれん草と掛けていて、反対のいみを持つ「沈言済」も同じ野菜の「チンゲン菜」と掛けてできた言葉となっています。
上司が忙しいとき「今話しかけると迷惑になるかな…」とためらうことで、報連相をしないことからトラブルに発展しかねない様子を表しています。
報連相ができていればミスをいち早く発見できるため、トラブルも防げて取引先からの信頼も失わずに済みますよね。
緊急性・重要性が高いことならば、上司が忙しくても勇気を持って報連相してみましょう。
「報連相」の使用上の注意点
実際に「報連相」を使用するとき、どんなことに注意すべきかを解説します。
①まず結論を伝えること
長々と話をしてしまうと、上司側は「で、結局何が言いたいの?」と感じてしまいます…。
報連相の際は最初に、言いたいこと=結論を伝え、その後に話すことがスムーズに入ってくるような土台を作りましょう。
もし求められている場合なら、原因や途中経過の説明など詳細も伝えてください。
蛇足の無いよう、ハッキリと報連相してくださいね。
②重要性・緊急性の高いことは真っ先に伝えること
先ほども触れたとおり、重要性や緊急性の高いことを遅れて伝えると、業務全体に大きな支障が出かねません。
最悪の場合だと取引先の信頼を損ねることにも繋がりますから、ビジネスマナーとして徹底しましょう。
もしささいなことでも気がかりな点・曖昧な点があるなら、事前に解消しておくのが基本です。
③意見と事実と分けること
意見と事実と分けないで報連相をすると、自分自身にとって不利になったり、上司に誤解をまねかせかねません。
- 意見:本当にあったことで、検証・調査をもとに確認できること
- 事実:自分自身の考え・判断のことで、検証・調査をもとに確認できないこと
意見と事実は性質が丸っきり違うため、混同してしまうと良くない方向に進むのは明確。
今自分が報告・連絡・相談していることが、意見なのか事実なのか、クリアにしたうえで話を進めていきましょう。
④伝達の前に相手側の都合を確認すること
上司は部下のマネジメントや業務でとにかく忙しいです。
そんななか自分の報告・連絡・相談に対応してもらう以上は、ずけずけと伝えずにまず、都合を確認しておきたいところ。
報連相をする前に「〇〇の件で、今お時間よろしいでしょうか?」「恐れ入りますが3分ほどよろしいでしょうか?」などと、確認しておくとスムーズです。
「報連相」の英語表現
「報連相」の英語表現は「reporting, contacting, and consultation」です。
報告・連絡・相談をそれぞれ英語でまとめた、シンプルな表現となっています。
実際に英語で使用する場合、以下の用例が挙げられます。
- Please always remember "Report, Communication, and Consultation.
(訳:報連相を忘れないようにしてください)
ちなみに「報連相」は日本での造語ですから、略語そのものにヒットする英語は存在しません。
まとめ「報連相」を正しく使おう!
今回は「報連相」について解説してきました。
ビジネスシーン・転職の際に適切に使えるよう、まずは正しい意味・使い方をしっかり押さえてくださいね!