5分で分かる転職エージェントの基本中の基本
「自分ひとりで転職活動を進めるのは不安・・・」
「転職やキャリアの悩みについて相談できる相手が欲しい」
「給料の交渉をしたいけれど、直接に言いにくい・・・」
これらすべて解決してくれるのは転職エージェントです。無料なので転職活動のどの段階からでも気軽に利用できるというメリットがある反面、自分との相性が悪い転職エージェントを使うと時間の無駄遣いになります。
自分にとって本当に使う価値がある転職エージェントは何なのかが分からない場合、ぜひこのページで説明したポイントを参考に、比較してみてくださいね。
転職エージェントが提供できるサービスとは
転職エージェントは転職活動を手伝ってくれる代理人のことです。サポーツ選手に例えるとわかりやすいかと思います。野球やサッカー選手はチームを移籍する際に、ほとんどの人は代理人がついて条件交渉をしてもらうようにしています。
代理人のパワーが入れるチームや年俸額を左右するので、極めて大事なプレイヤーです。
転職の場合、転職エージェントが求職者のマネージャーのような貴重な存在です。キャリアアドバイザーに希望する条件を伝えれば、内定がもらえる確率が高そうな求人を提示してもらえます。実際に入社できるようになったら、転職エージェントが間に立って求職者のために企業と年収などの交渉もしてもらえます。
転職エージェントとは、企業と求職者の間に入り、求職者がマッチした企業に入社できるように一からサポートするサービスのことです。
具体的に転職エージェントが提供できるサポートは下記7点です。
- キャリアカウンセリング
- 求人紹介
- 職務経歴書など書類の添削
- 面接対策
- 面接の日程調整
- 給与交渉代行
- 円満退職のサポート
転職活動で面倒だと感じることは全て代わりにやってくれて、本番面接以外で企業とやり取りせずに転職活動を終えることができます。
逆に転職エージェントを利用せずに転職活動を進める場合は、上記をすべて自身で行わなければなりません。特に在職中の方はあまり時間がないので、できる限り転職エージェントを利用するのが得策です。
転職エージェントを使うメリット・デメリット
一見すると転職エージェントはお金かかからず何でもかんでもサポートしてくれて、メリットしかないと思われがちですが、実はデメリットも存在するのです。両方をしっかり理解した上で使わなければ、逆効果で失敗しかねません。
転職エージェントを使うメリットとデメリットは下記の通りとなっています。
メリット
- 転職活動に必要なサポートを無料で受けられる
- 一人では主観的になりがちなキャリアの棚卸しができる
- 表に出ていない好条件の非公開求人を紹介してくれる
- 人事に伝えきれない魅力を、代わりに伝えてくれる
転職エージェントは企業側が支払う紹介料を受け取るので、求職者に無料でサービスを提供することができます。上記7点のサービスを全て無料(稀に有料プランを設ける会社もありますが)で受けられるのは使わない手はないですね。英会話のレッスンを全て無料で受けられるような、お得感満載なサービスです。
極端な話、面接で緊張してうまくアピールできなくても、人事とのパイプが太い一流エージェントがあたなのことをプッシュしてくれれば、不合格が合格になるケースすら聞きます。
転職エージェントなしでは企業の本音が分からない
「企業のホームページなどに書かれている募集要項に合致すれば自分で応募できるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、転職エージェントのほうが長年ずっと転職市場と関わっているからどこの会社はどんな求人を出しているか、どんな人材を求めているのかを把握しています。求める人物像は会社のホームページで見かけることが多いのですが、ほとんどの場合は建前の応募条件で、本当は何を求めているかはわかりません。
本当は27歳から30歳までの理系大学院卒の男性が欲しいと持っていても、そのまま募集要項に書いたら法律違反で差別行為だと炎上しかねません。しかし、企業は転職エージェントに本当に何でも本音で伝えるため、転職エージェントを使えば企業のニーズをより正確に知ることができます。
デメリット
- 上手い営業トークに乗せられ、本来希望じゃない会社に転職する可能性がある
- 自身の転職市場価値が低いと判断された場合、サービスを受けることができない
- 電話や面談をしながら進める形になるため、時間と手間がかかる
転職エージェントの質にばらつきがあり、低レベルのエージェントはあなたのキャリアに合わなくても無理して入社させてくることもあるので注意してください。
中小のエージェントは紹介できる求人が限られており、いわゆるブラック企業を紹介してくれる場合もあるため、なるべく上場している大手転職エージェントの利用を推奨します。
「企業側は紹介料を払いたくないせいで、転職エージェントを利用すると採用されにくくならないの?」
よくこのように心配する方がいますが、結論から言うと内定率は落ちないどころか、エージェント経由は有利です。
なぜなら、企業側からするともし雇った人がすぐに辞めてしまうと、仕事の引継ぎ、退職処理、人事調整、採用・育成などのコストと比べ、転職エージェントに支払う紹介料は微々たるものだからです。
なので、少しでも「活躍しない人を雇ってしまう」リスクを避けたいと考える企業がほとんどで、転職エージェントのお墨付きがあった方が有利になります。
また、エージェント経由で入社した人がすぐ辞めた場合は、紹介料が企業側に返還されるので、企業側も安心して採用できる仕組みになっているということを覚えておきましょう。
転職エージェントと接触する方法
転職エージェントとコンタクトを取る方法は主に2つあります。ここから、それぞれの方法とメリット・デメリットをご説明します。
転職エージェントに登録
リクルートエージェントや dodaなど主流の転職エージェントに登録し、専任キャリアコンサルタントとの面談を申し込んで、仕事を紹介してもらいます。リクルートエージェントのような超大手人材紹介会社なら、登録するとすぐ電話がかかってきて、面談の日程調整をしてもらえます。柔軟に日程に対応しているので、仕事帰り、出社前、土日でも気軽に面談できます。
転職エージェントを利用するメリット
転職エージェントに直接登録するメリットは、登録から実際に合って面談するまでの流れが一番シンプルで早いところです。
転職エージェントに直接登録する人は、様子見じゃなく転職意欲が高めの人が多いと認識されているため、売上獲得に頑張っている転職エージェント側も積極的に動いてくれます。
人材業界最大手のリクルートエージェントは幅広い業界を網羅しているので、まず登録すべきです。希望業界や職種を経験していたコンサルタントが多いのは大手総合系転職エージェント独自の強みだと言えます。時間がなくて転職を自力で進められそうにない時は、今すぐ登録し連絡してみましょう。
転職エージェントを利用するデメリット
転職エージェントに直接登録すると、その会社に在籍しているキャリアコンサルタントしか紹介してもらえないので、キャリアコンサルタントを複数社比較したいとき、複数の転職エージェントに登録しないといけません。手間がかかってしまいます。
また、転職エージェントに直接登録する場合は、どちらかと言うと自分でコンサルタントを選ぶより、人材紹介会社側の都合でキャリアコンサルタントが指定されることが多いです。
コンサルタントの品質にバラつきがある中小転職エージェントの場合は不安が残ってしまいます。大手ならクオリティが比較的に安定しているので、そこまで心配する必要はなさそうです。
転職サイトに登録し提携エージェントを利用する
リクナビNEXTや ビズリーチのような転職サイトは、求人を掲載するだけのサイトだと思われがちですが、実はその限りではありません。大手の転職サイトに登録すると、提携している複数社の転職エージェントからメッセージ・スカウトが届くことがあります。
声を掛けてきた転職エージェントのメッセージを確認して、その求人に興味があると思ったら、返事をするようにしましょう。その後、日程の調整のやり取りも転職サイト経由で行えます。
転職サイトを利用するメリット
メリットと言えば、ずばり比較が簡単ということです。リクナビNEXTのような大手転職サイトは400社以上の転職エージェントと提携しています。リクナビNEXTに登録すると数多くの転職エージェントからスカウトを受け取ることができます。
受け取ったスカウトを簡単に比較できるので、自分の希望条件に近い求人や転職エージェントを見つけやすいです。どうやって転職エージェントを比較するかというと、送信先のプロフィールが閲覧可能ですので、興味がある求人を送ってきた方のプロフィールを見て、相性がよさそうで相談しやすそうな転職エージェントにのみ返事することができます。
転職サイトを利用するデメリット
転職サイトのデメリットは、反応しないと何もないことです。個人情報は、メッセージに返信して初めて後悔されますので、自分から動かないと何も始まりません。
登録したまま提携エージェントの存在を忘れてしまい、実質的にスカウト機能を活用できていない方もたくさんいます。
転職エージェントを使う場合の注意点
ここまで転職エージェントの良さを説明してきましたが、利用する上で不利益が生じやすいポイントに注意する必要があります。転職エージェントは無料だからといって慈善事業ではありません。求職者は転職エージェントにとって求人に紹介される「商材」であることを認識しておきましょう。
不動産業界で言うと、求職者は物件で転職エージェントは不動産仲介業者です。そして求人企業は転職エージェントにとってのお客さんです。それを踏まえて下記のポイントを心がけましょう。
キャリアコンサルタントの話を鵜呑みにしない
先ほども触れましたが、悪質なエージェントはとにかく求職者を入社させないので、あまり合わない企業でも勧めてきます。一方で大手の転職エージェントはどうかというと、たくさんの案件を同時に扱う多忙なコンサルタントが多いので、あなた一人に構っていては仕事が進まないわけです。コミュニケーションが十分じゃない場合は的外れな求人を紹介してしまう可能性があります。コンサルタントの話を鵜呑みにせず、一度冷静になって自分を客観的に見つめ直すことが大事です。また、社員が会社内部の情報を書き込んでいる評価サイトを覗いてみて、コンサルタントの話と矛盾がないか確認することをおすすめします。
複数の転職エージェントに相談する
転職エージェントも人間なので、どうしても客観性にかけるときがあります。より客観的に判断するために、なるべく2社以上のコンサルタントと相談するようにしましょう。
一つ目のキャリアコンサルタントから「希望に沿った案件がない」「年収の基準を下げてください」「キャリアアップより現状維持で妥協したほうがいい」など指摘されても、落ち込まずに他の転職エージェントにも相談してみましょう。希望の条件では1、2社目がダメでも、3社目で紹介してくれる場合が多々あります。複数の転職エージェントから話を聞いて、客観的に自分の市場価値を把握すればチャンスはいくらでもあります。うまい営業トークに乗せられて安易に妥協しないことを気を付けましょう。
まず比較対象を決めよう
そもそも、「転職サイトや転職エージェントにヘッドハンティング・・・比較したいけど比較対象を絞りにくい!」と感じている方も多いではないでしょうか。
ここでは、同じターゲット層で同じタイプの転職サービスを複数に厳選してご紹介します。
総合型転職エージェントローキャリア(既卒・フリーターなど)に特化した転職エージェントハイキャリア(管理職・専門職など)に特化した転職エージェントこの中から2~3社を選んで、自分に合った最高のものを見つけましょう!
最後に
このページでは転職エージェントについての基礎知識、サービスの内容、利用する上でのメリット・デメリットと気を付けたいポイントを説明しました。
これから転職しようとする人は、転職エージェントのことをよく理解した上で、正しく利用することを心がけましょう。